ワクチン    について




ワクチンのしくみ



   自然感染よりはるかに安全に免疫をつくります。

  子どもが麻しん(はしか)に自然にかかって治ると、「この子はもう、麻しんにはかから
  ない」と言われますね。これは、子どもの体内に麻しんに対する免疫ができるからです。
*

  ワクチンは、こうした自然感染と同じしくみで、私たちの体内に免疫を作り出します。
  ただし自然感染のように実際にその病気を発症させるわけではありません。
  コントロールされた安全な状態で免疫を作り出します。
  
  ですから、接種後に症状が出ず、たとえ症状が出ても大変軽いのが特徴です。
  
  他の人へうつさせない点も、ワクチンの利点です。
  
  しかし、自然感染にくらべて生み出される免疫力は弱いため、
  1回の接種では充分でなく、何回かに分けての追加接種が必要になることがあります。

   *ただし、麻しんなどに自然にかかっても、終生免疫(一度感染すると生涯その
    病気にかかることがない)ができるのではないことが、わかってきました。





   
特徴 自然感染の場合 ワクチンの場合
重症化する危険性 高い ほとんどない
他人に感染 感染しやすい 感染しない
作られる免疫 強い 少しだけ弱い


                         最近のワクチン     

Hibワクチン

    このワクチンは、インフルエンザ菌b型(冬に流行するインフルエンザとは違うものです)
   による髄膜炎および重症肺炎など、重篤な合併症を予防することを目的としています。海外
   では、この菌による髄膜炎を大きく減らしたという実績があります。ワクチンを規定通り接
   種すると、免疫はほぼ
100%つくとされています。

     この菌による髄膜炎は、5歳以下のお子さんのかかる割合が多く、国内で年間600人程度
   発生し、5%程度が死亡、25%程度で後遺症が発生するとされています。人口比でみると、
   静岡市内では年間3〜4人がかかり、5〜6年に
1人の死亡、年に1人後遺症を残す人が発生す
   ることになります。

   ワクチンは2ヵ月〜5歳未満が対象ですが、年齢により接種回数が変わります。

 

接種開始年齢

接種回数

2〜7カ月未満

4〜8週間隔で3回接種、概ね1年後に1回追加の計4回

7カ月〜12カ月未満

4〜8週間隔で2回接種、概ね1年後に1回追加の計3

1歳〜5歳未満

1回

 

   副作用は、添付文書によれば局所反応(発赤44.2%、腫れ18.7%、しこり17.8%、疼痛5.6%)
  が主で、重篤な副作用は報告されていないとのことです。 

   また、海外の牛由来成分を含むことから、実際に発生した事例はありませんが、極めて低いと
  はいえ、伝達性海綿状脳症(狂牛病等)の理論上の可能性があるとされています。

 

肺炎球菌ワクチン

   海外で実績をあげているワクチンで、23価ワクチンと異なり、小児用のワクチンです。肺
   炎球菌による髄膜炎等の重症化予防以外にも、中耳炎や副鼻腔炎など、一般的な感染症の予防
   効果も期待でき、抗生物質の効かない菌にも有効と考えられています。

   ワクチンは2ヵ月〜9歳未満(公費助成は4歳まで)が対象ですが、年齢により接種回数が
   変わります。

 

接種開始年齢

接種回数

2〜7カ月未満

27日以上の間隔で3回接種、3回目の60日以上後に1回

7カ月〜12カ月未満

27日以上の間隔で2回接種、2回目の60日以上後に1回

1〜2歳未満

60日以上の間隔を開けて2回

2歳〜9歳未満

1回

 

   副作用は、添付文書によれば局所反応(発赤7180.7%、しこり、腫れ64.571.8%、痛み
   
7.516.9%)や発熱(37.5℃以上)18.624.9%が主で、重篤な副作用は報告されていないとのことです。

子宮頸がんワクチン 

    ワクチンで予防できるがんとして、注目されています。子宮頸がんは、性交で感染するヒト
   パピローマウイルス(以下HPVとします)が原因となりますが、たくさんの種類があります。

    女性の概ね50〜80%は感染するといわれていますが、ほとんどの方は自然に治癒し、ごく一部の持続
    感染となった人の中から、がんになる人がでてきます。

     現在日本で使えるワクチンは、2種類のウイルス(16型、18型)に効果があり、全HPVの5〜7割をカバ
    ーできるとされています。今のところ、接種後6年くらいの追跡では、該当するウイルスの感染や、それに
    よる前がん状態、一部早期がんについてほぼ100%予防できるという結果がでているようです。

     免疫は10年以上持続するとされていますが、長期的な予防効果については、まだ歴史が浅く、確実な
    ことはわかりません。

     このワクチンは、該当ウイルスにかかる前に摂取する必要がありますので、原則として10代前半の時
    期が望ましいとされています。すでにウイルスに持続感染している方や、がんにかかっている方には効果
    は期待できません。

     また、ワクチンではすべてカバーできないので、子宮頸がん検診をきちんと受けることが大切です。ワ
    クチンだけでは十分といえません。

     摂取回数は、1回目を接種して、1か月後、6か月後に1回ずつ、計3回接種です。

     副作用は、メーカーにお添付文書によれば、主なものとして局所反応(痛み99%、発赤88.2%、腫れ
    78.8%)の他、疲労57.7%、筋痛45.3%、頭痛37.9%、胃腸症状24.7%、関節痛20.3%とされています。